お題:江戸川乱歩、北方謙三、立川談志
【江戸川乱歩】
ポプラ社の少年探偵団シリーズを友達が読んでて、あのおどろおどろしい表紙にノックアウトされました。
読んでみると面白くて、シリーズを読み進めてしまうのですが、『黄金仮面』がちょっとテイスト変わってて、「?」と思ったのを覚えています。
「僕はエレベーターの操縦が出来るんだ」って明智小五郎が得意そうに言うんだけど、「は⁈ そんなな子供にも出来るし」という、時代の違いから「?」と感じるセリフもありましたが、でも、時代を超えて読み継がれていくんでしょうね。
【北方謙三】
江戸川乱歩で読書にハマったのが小学校低学年。
それから「マンガ日本の歴史」で歴史オタになり、歴史小説を読むようになったのですが、どうも馴染めない……
説明が多いのがダメなんでしょうね。
それまでの三国志は、紳竜がやってた人形劇三国志が再放送されてて、そのイメージが強かったのですが、それを見事に覆されました。
説明も、密偵が武将に報告する、という会話文になってるので、するする入ってきますし。
武将それぞれにキャラが濃いのがいい。
司馬懿なんて、愛人に「大勢の前では俺に従順でいろ。2人きりで閨にいる時は俺を思い切り攻めろ」なんて要求する。
で、「俺を攻めるこの女を失ったら、どんな喪失感に襲われるんだろう」とその愛人を殺してしまう。
どんだけMなんだよ!
あれで自分の性癖も歪み……、あ、いや、なんでも……
それから、ハードボイルドにハマり、「ブラディドール」シリーズなんかを読みましたね。
【立川談志】
ん、この人、落語家でしょ?
いえいえ、ここでは敢えて作家として挙げさせていただきます。
談志師匠は、落語も凄いが文章も面白い。
後の落語界に大きな影響を与えた『現代落語論』も凄いけど、落語の一席一席のセリフの書き起こしも、それまでの書き起こしは、高座の録音をただ書き起こしたものだったのが、談志師匠はちゃんと読み手に伝わるように書いている。
つまり、話し言葉と読み言葉を使いわけてるんですね。
国語の教科書に載ったら、みんなどんな反応をするんだろう……
多分、載ることはないんだろうけど、国語の授業で談志師匠の文章を読み進める光景って、かなり面白いんじゃないでしょうか。